明日は2014年に亡くなったクラウディオ・アバドの命日。何かのTVでバッハのブランデンブルク協奏曲を指揮している若かりしアバドを見たのが最初だった。聴いたときは『ん?これバッハ?』という印象だった。その後、個性の強いグルダが好きで買ったのが1974年録音のアバド指揮、ウィーンフィルでモーツァルトのピアノコンチェルトのCD。今 CDは前ほど聴かなくなってしまったが、久しぶりに聴いてみた。
自由に演奏するグルダとオーケストラの間に立って指揮するには
両方に信頼されていないとまとめられないだろうなぁと感じた。
グルダの個性を尊重し、魅力的な演奏だった。
さて、アバドがヨーロッパツァーを行なった1996年、サンクトペテルブルク・マリンスキー劇場のコンサートからロミオとジュリエット、アバド指揮、ベルリンフィルで聴いてみた。
アバドの指揮は派手さはなく、ぱっと見はわかりにくいが、じーっと見ているとうまく言えないけれど、引きつけ方がなんか凄いんじゃない、と思えてくる。テンポの微妙な動き、変わり目の指示や絶妙な引き具合、そしてオケに対して変なプレッシャーを与えていないところなど本当に凄いと思う。80歳で亡くなったアバドが残した音源が今もこうして聴けるのはとても幸せなこと。
おまけ
大好きなグルダがアンコールでよく演奏していた自身の作曲「アリア」
とにかく音色が美しい!