お嫁入りした 100年前の French cello

2023年7月10日月曜日

旅のお話2

  3日目 5月26日 (金)  快晴 25℃


今日は土曜日に行われることが多いモーツァルトのレクイエムのチケットを手に入れるため、コンサートの行われるカールス教会へ出かけた。地下鉄路線の一部が工事で使えないため、トラムで移動。


オペラ座前で降り、ここから徒歩でカールス教会へ

交通手段としてキックボードに乗る人を結構見かける。
気持ちよさそう!

至る所に歴史を感じさせる装飾性のある建物が林立していて歩いているだけで楽しい。

前日聴いたコンサート会場、ムジークフェラインの前を横切り、、、と

その前にちょっとムジークフェラインの裏側に回ってみると、
ベーゼンドルファーや弦楽器工房が入っていました。
ここはベーゼンドルファーのショップ

通りの向こう側に渡ると公園の中に
昨日コンサートで聴いたブラームスさんの銅像があり、

公園を抜けた広場にカールス教会がある。
ペストの流行を止めるため神に祈って建てられたと言われるカールス教会。

ところが、この時期は教会のイベント週間のため、カールス教会では
毎日ヴィヴァルディの四季のみの演奏でレクイエムの演奏はないと言われ、
急遽、アンナ教会でのカルテットのコンサートに変更。

美術史美術館
以前はチケット売り場の窓口があったが、今は券売機のみになっていた。ここでもコロナの影響で人員削減?65歳以上の割引チケットがあって歳をとるのも悪くはないものですね。この日の午前中は美術館でゆっくり過ごすことにする。

フェルメールやアルチンボルトなど好きな画の前でソファに座り
じっくり時間をかけて名画の鑑賞。こんなにゆっくりできるのも一人旅ならでは、、
世界で最も美しいと言われる美術館の中央にあるカフェで休憩。


絵画だけではなく建物自体が大きな見どころ。
カフェの天井の美しいこと!

炭酸入りマンゴージュースは爽やかで美味しかった!
『美味しいでしょう!』と念押しで聞いてくるウェイターさん😊


ウィーン大学

中庭の回廊

大好きな中庭でベンチに腰掛け、またまたゆっくり〜
中庭のコーナーにあるカフェではお昼から先生と思しき人や学生さんがビールを片手に談笑している。日本ではちょっと考えられない光景だ。風そよぐ大きな木の下でのんびりくつろぐ人々の様子を見ていると心のゆとりのようなものを感じる。

ウィーン大学を後に、のどかな葡萄畑のあるハイリゲンシュタットに向かいます。
大学のすぐそばのショッテントーア駅は地下鉄と上にはトラムの多くの路線が通っている便利な駅。ここから37番ホーエヴァルテ行きのトラムに乗りハイリゲンシュタットへ。

終点ホーエヴァルテで降り、目の前の公園を下ると早速ベートーヴェンに出会える。

公園を下った角には聖ミカエル教会があり、ここはミケッレさんと同じ洗礼名の教会。以前ミケッレさんと一緒に入ったことがきっかけで、訪れた時には必ず立ち寄って簡単なお祈りをするのが常になってしまいました。ここから道路を隔てた向かい側の通りを行くと遺書の家のある道へ出る。

13世紀に建てられた聖ヤコブ教会
プファールハウスの隣にある想い出の小さな教会
お互いに別行動した後、ここがミケッレさんとの待ち合わせの場所だった。


近くにあるベートーヴェンの遺書の家


入口

入り口を入ると手前の展示室と奥の2つの階段を上がったところにも展示室がある。

裏庭
初めて訪れた20年ほど前は古びた井戸があるだけだった。
今はきれいすぎて、、、壁にはベートーヴェンの絵が描かれているのには閉口。
観光化されて当時を想像するには少し寂しさを感じる。

ベートーヴェンの散歩道に行きましょう。
通りの向こう丘の上には葡萄畑が広がっている

さらに進むとべートーヴェンガング(小径)の表示

川沿いを上流に歩いていくとベートーヴェンの胸像がある。
この小川で「田園」の2楽章のモチーフを作ったと言われるが、
川の水はちょろちょろ、道もアスファルトになっていて
初めて訪れる人は少し期待はずれかも、、、
でも毎回ここを訪れたくなるのは、小川があって、鳥のさえずりが聞こえて、葡萄畑が広がって、近くには沢山のホイリゲがあって、のんびり散歩するにはぴったりなところだから。
この日は葡萄畑まで行きたかったけれど疲れたので、ホイリゲ、プファールハウスまで戻ります。

ホイリゲ、マイヤー・アム・プファールハウス
引越し魔のベートーヴェンはこの辺りだけでも3〜4か所は引っ越をしている。ここプファールハウスにも少しの間住み、第9を作曲していた。今はホイリゲになっていて今日はここで夕食を摂る事にしました。




以前はメニュー表の他にビュッフェカウンターで肉や野菜の料理を選び、その場で会計をして自分で運び、ワインや他の飲み物は席で注文していたが、今回、ビュッフェカウンターはなくなっていてメニュー表のみだった。これもコロナの影響?

この時期アスパラの美味しい季節。せっかくなのでアスパラのリゾットを注文。美味しい!
もちろん白ワインもね!軽くて飲みやすいので飲めちゃいました。ごちそうさま〜 今日はたくさん歩いて疲れたので、早めに寝る事にします。

2023年7月9日日曜日

旅のお話1

  

ウィーン到着 1日目  5月24日(水)晴れ

18:25 無事にシュベヒャート空港到着。空港から市内まで定額で走るエアポートタクシーを利用。荷物の個数や人数によって料金も変わってくるが、定額で安いのが魅力。タクシーによっては前払いもできるがこの時は降りる時にカードで支払い。(写真はwebからお借りしました。)

タクシーで約30分ほどで K+Kマリアテレジアホテルに到着。kさんから無事に着いたか心配のメールが、、ありがとう!この日はゆっくりお風呂に浸かり長旅の疲れをとり、翌日に備えてさっさと就寝。

2日目 5月25日(木)快晴 22℃ 

ホテルの朝食風景
以前はポーターさんがいて、スタッフの人数も多かったが、コロナの影響か少し様子が変わっていました。それでもこのホテルの魅力はなんといっても朝食。以前は紅茶などもう少し種類が多かった気がするけれど、グルテンフリーのシリアルやデトックス効果のあるジュースまで揃えてあって、充分に満足感の得られる豊富な食べ物に朝から幸せ!

さぁ、出かけるぞ!

なんて気持ちの良い日でしょう!ホテルを出て、ゆるい坂を降り、右に曲がった先の信号を渡れば地下鉄フォルクステアター駅に出る。ここが毎日の拠点の駅になる。駅で一週間分のチケットWochenkarte(ヴォッヘンカルテ)を購入。打刻した日時から一週間は地下鉄、トラム、バス乗り降り自由でとても便利。

まずは必ず最初に出かける旧市街の中心にあるシュテファン大聖堂へ行きましょう!

以前 f さんが地下鉄から上がって目の前に現れたこの教会の大きさに驚き『無駄に大きい!』といったくらい圧倒的な大きさの教会。ウィーンのシンボルでもあるこの教会はハプスブルク家の墓所でもあり、モーツァルトやウェーバーの結婚式やお葬式が行われた場所だ。

オーストリアでは年に一度「教会の長い夜」と呼ばれる教会が夜まで開いているイベント週間がある。教会でのクラシックだけではないコンサートやガイドツァーなど様々な催し物が開かれている。
この日もシュテファン大聖堂の前ではメリーゴーランドや雑貨など様々なお店が軒を連ね、観光客だけでなくウィーン市民の皆さんで賑わっていました。

プレッツェルのお店


変わった形のバウムクーヘン

美味しそうなチーズが沢山

朝からワインを飲みながら談笑する人

ぶらぶらシュテファンの裏通りにある紅茶のお店、「ハースハース」へ
16世紀にドイツの修道院だった場所にお店がある。モーツアルトも宿泊したらしい。
無添加、無着色のフルーツティー、フレーバーティーもあって店内はいい香り。
(紅茶を飲んだ後に残った茶殻はヨーグルトに入れたりカレーに入れても良いらしい。)

チョコレートやドラジェなど綺麗なお菓子がいっぱいで目移りします〜。
けっきょく新発売のオレンジキャラメルのフレーバーグリーンティーを3コ購入し、お店を後にしました。

前から訪ねてみたかったシューマンが半年住んだという住まいを探す。
方向的にはシュテファンの裏通り、地図をたどりながらのアナログな私、見つけました〜!賑やかな表通りから一本路地を入ると、タイムスリップしたような静かな昔の面影を残す通りに出ました。いい雰囲気!左側の赤っぽい建物かな?

ロベルト・シューマンが1838年4月〜1839年10月まで住んでいたというプレートがありました。シューマンは半年住んだこの時期にシューベルトの交響曲を数多く発見した。
大いに収穫ありでした。


 




     


人通りの少ない路地はゆったりとした空気が流れていました。壁の落書きもなんとオシャレな!地元の人がカフェでのんびり寛ぐ様子にもホッとします。


シュテファンに戻り、今回の目的の一つのアウガルテンでお皿を購入することと
チェロの松脂を買うためドブリンガーへ。

ミュージックショップ、ドブリンガーでチェロ初心者むけ小品集の楽譜と
日本のお店ではあまり見かけないトマスティックのチェロの松脂を2コ購入。

着きが良く柔らかい音色の出るトマスティック(ミディアム)の松脂


斜向かいにあるアウガルテンには訪れる度に1枚、2枚と買い揃えている
「ウィーンナーリーフエッジ」シリーズ。今回はケーキ皿を2枚購入。
日本で買うとより高価だがここウィーンでもやはり高価。清水の舞台、、の心境!

カラカラ涼しい音がすると思ったら、天井には一面に欠けたお皿を吊るしてありました。
『弾かれた売り物にならないお皿に穴を開けて天井に吊るすのは大変でした』と
お店の方がおっしゃっていましたがアイディアが素晴らしい!

アウガルテンのウィーンナーリーフエッジのケーキ皿
小さな葉で縁取られたお皿はシンプルで爽やかなところが気に入り少しづつ購入。



グラーベン通りに出るとちょうどお昼を知らせる教会の鐘の音が聞こえてきました。


ペスト記念柱のあるグラーベン通りにあるユリウスマインルへ、、
(なぜかカメラ目線のおじさん?)

ユリウスマインルのジャム売り場

美味しそうなアスパラ

4年の間にお店は縮小され半分になっていました。ちょっとがっかり、、ここにもコロナの影響?かつて高級感のあった店内はカジュアルに改装され、ユリウスマインルのオリジナル商品などの数が減ってはいましたが、それでも結構楽しめました。ここでピーチジュースを求め、外のカフェで街ゆく人を眺めながら一息。


夜のコンサートに備えて一度ホテルへ戻り休憩。

モーツァルトやベートーヴェンがコンサートを行った場所でもある
ウィーンで一番古いカフェレストラン、「フラウエンフーバー」
夕方、ケルントナー通りの脇道を入ったところにあるフラウエンフーバーでまずはお決まりのウィーンナーシュニッツェルとワインで早めの腹ごしらえ、コンサートの始まる1時間前までここでゆっくりする。シュニッツェルの写真撮り忘れ。


ムジークフェライン前、夜の6 時半はまだ明るい。
そろそろ人々が集まって来ました。通りの向こうにはカールス教会のドームが見える。

豪華な会場ホールの天井

ひと頃と違い、皆さん結構カジュアルなスタイルで聴きにくる人が増えた。スニーカーやジーンズじゃなければOKと言ったところ。私もカジュアルな上下にちょっとしたアクセサリーを身につけて。コンサートが終わると夜は結構冷えるのでカーディガン持参。

夜 7 時半開演、2階中央寄りのバルコニー席で聴く。
プログラム
ブラームス:ヴァイオリンコンチェルト
リヒャルトシュトラウス:薔薇の騎士、サロメの踊り他

オケ:ウィーンフィルハーモニー
指揮:アダム・フィッシャー
Vn:ジュリアン・ラクリン

最初のプログラムはブラームスのコンチェルト。2月のフェラインのプログラムではヴァイオリンはヒラリー・ハーンの予定だったが、何かハプニングかあったのか理由はわからないが、その後ジュリアン・ラクリンに変更になった。

ブラームスのヴァイオリンコンチェルトは素晴らしいの一言!出だしは随分ゆっくりなテンポだと思ったが、聴くうちに王道のテンポに聴こえてくる。じっくり弾いているラクリンの音色の美しさと力強さに惹き込まれた。それほど大きな音ではないが、ちゃんとソロの音が浮き立っている。特に2楽章は一つ一つの音に色があって、一音の無駄もない音だと実感、至福の時を過ごしました。

リヒャルトシュトラウスはとにかく管楽器が素晴らしくて、弦楽器との受け渡しが自然で甘すぎないすっきりした演奏だった。この日私自身にちょっとしたトラブルがあったものの、それにも増して素晴らしい演奏が聴けて大満足!

夜9時半会場を出ると外は真っ暗。オペラ座前からトラム で戻る。
充実の1日目が終わりました。11時、お風呂へ入って就寝。

2023年1月19日木曜日

アバド

 

明日は2014年に亡くなったクラウディオ・アバドの命日。何かのTVでバッハのブランデンブルク協奏曲を指揮している若かりしアバドを見たのが最初だった。聴いたときは『ん?これバッハ?』という印象だった。その後、個性の強いグルダが好きで買ったのが1974年録音のアバド指揮、ウィーンフィルでモーツァルトのピアノコンチェルトのCD。今 CDは前ほど聴かなくなってしまったが、久しぶりに聴いてみた。

自由に演奏するグルダとオーケストラの間に立って指揮するには
両方に信頼されていないとまとめられないだろうなぁと感じた。
グルダの個性を尊重し、魅力的な演奏だった。

ついでに「敢えて」ロシアの作曲家プロコフィエフのロミオとジュリエットをベルリンフィルのネット配信で聴く。プロコフィエフの生きた時代、社会主義の芸術家たちは戦争や革命に翻弄され、プロコフィエフも同様、ロシア革命直後には日本を経由してアメリカやパリ渡った。今も早く戦争が終わり本当に早く平和な世の中が戻ってきてほしいものです。

さて、アバドがヨーロッパツァーを行なった1996年、サンクトペテルブルク・マリンスキー劇場のコンサートからロミオとジュリエット、アバド指揮、ベルリンフィルで聴いてみた。
アバドの指揮は派手さはなく、ぱっと見はわかりにくいが、じーっと見ているとうまく言えないけれど、引きつけ方がなんか凄いんじゃない、と思えてくる。テンポの微妙な動き、変わり目の指示や絶妙な引き具合、そしてオケに対して変なプレッシャーを与えていないところなど本当に凄いと思う。80歳で亡くなったアバドが残した音源が今もこうして聴けるのはとても幸せなこと。

おまけ
大好きなグルダがアンコールでよく演奏していた自身の作曲「アリア」
とにかく音色が美しい!


2023年1月18日水曜日

元気になれる音楽

 朝5時半、外はまだ暗い。もうずっとこのくらいの時間には目が覚めてしまいます。何をするかと言えば、まずネコちゃんたちのご飯とネコトイレの掃除、そして今朝はゆっくりコーヒーを淹れ、コンピュータ前に座り、音楽を聴く、、、

ウィーン、ナッシュマルクトの蚤の市で見つけたベートーヴェンマスク

その日によって聴く音楽は様々ですが、今日は元気になれる音楽、ベートーヴェンのバレエ音楽「プロメテウスの創造物」の序曲をデビット・ジンマン指揮、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の演奏。前進する感じがいい。ベートーヴェンがまだ若いころの作曲でモーツアルトの影響を受けていたような雰囲気も感じる。プロメテウスの一部のモチーフが余程気に入っていたようで、のちにシンフォニー3番「英雄」4楽章にその部分が使われているが、こんなに優れた曲なのですから、序曲だけではなく全曲演奏されてもいいのに思う。

ザルツブルグの小さな町ザンクトギルゲン村にあるモーツァルトの母の生家
を訪ねた時に求めたモーツァルトが描かれたお皿

今は序曲のみの演奏が多いが、一時期アーノンクールの魅力にとりつかれアーノンクール漬けになっていた頃、「プロメテウス、、、」をアーノンクールの指揮、ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏で全曲録音されたCDを聴いていた事がある。彼らしいメリハリの効いた演奏だった。モダン楽器を使いながら、古楽奏法を強調した刺激的な演奏はいかにもアーノンクールといった印象だった。もう一度聴きなおしてみようかな。

今日は午前中、姪のTちゃんのお稽古、午後はKさんにお願い事があってお付き合いしていただく予定。さて今日はどんな一日になるかな?