お嫁入りした 100年前の French cello

2017年7月23日日曜日

開放感!

コンサートも無事?終わり、関節炎との戦いから解放され、久しぶりの開放感に浸る。練習したいけれど関節が痛くて練習できないジレンマとの戦い。痛み止めもだんだん効かなくなり、使いすぎると胃に穴が開きますよ。と言われ、曲が決まってからの数か月間、これまでにないくらい辛い時間を過ごした。夜寝付けなかったり、試験で暗譜ができてなくて弾けなくなってしまった夢を見たり、睡眠不足のため夢うつつ状態で朝に目が覚めると、『ハッ!今日って何日だったかしら?』とドキッとしてみたり、、、コンサートが近づくにつれ体に変調が出始め、ストレスからくると思われるまぶたの痙攣や歯茎の腫れが起きてきていた。
軟骨が磨り減りスムーズな動きができないため早いパッセージは弾きづらい、ポジションによっては特に痛みが増幅するなどぎりぎりまでメンバー交代も考えたが、今までの集大成というととても大げさだけれど私の人生の中の1ページとして、特にメンデルスゾーンの八重奏曲にトライする価値は大きいと最終的に判断し演奏することにした。

今まで関節炎や筋肉の病で弾けなくなったチェリストが自分の体の一部としていた楽器を若いチェリストに託し、弾き続けて欲しいという話を聞いたことがあったが、自分が指を痛めるまでは実感がなく『ふ〜ん、そうなんだ、かわいそうに、、』くらいの他人事のように感じていたけれど、いざ自分がその状態になってみると、日常生活にさほど支障はないものの、今まで何十年と弾いてきた練習が思うようにできなくなることの辛さを味わうことになる。ある時期から、もうコンサートでの演奏はその出来不出来ではなく、「思い」が貫けたという実感と自己満足でいいじゃないと自分に言い聞かせての練習。指が使えないことが多かったので練習の半分はイメージトレーニングだった。
本番では感極まって泣いてしまうかも、、、、意外に涙は出なかった。聴きにいらした方には「ごめんなさい」だったかもしれないけれど、これが私の生き方なのだからと。
弾き終えた瞬間、やりきったという安堵感と充実感で満たされた気持ちになった。


いま気分はすっきり爽やか〜!!しばらくはゆっくり休ませていただきま〜す。
今夜から大好きなダウントンやホームズのDVD三昧することにしましょう!

たくさんの花束をありがとうございました〜!


プログラム
パッヘルベル;カノン
ヘンデル;合奏協奏曲 op. 6-6
メンデルスゾーン;弦楽八重奏曲 ES - dur
メンデルスゾーン; 弦楽オーケストラのためのシンフォニアNo. 20


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